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気密性能とは、住宅の「隙間」の少なさを表す指標です。
気密性能が高いほど、住宅の外壁や窓周りにおける隙間が極めて少なくなります。
高気密な住宅は、蓋がしっかり閉じられた魔法瓶のように、内部の温度を保ちやすいのが特徴です。
一方で、気密性能が低い住宅は、蓋が開いた魔法瓶のように外気の影響を強く受け、室内環境を快適に保つことが難しくなります。
気密性能は、断熱性能を最大限に活かすための重要な要素です。
どれだけ断熱性能が良くても、隙間が多ければ外気が侵入し、室内の快適さが損なわれてしまいます。
例えば、気密性が低い住宅では、せっかく暖めた空気が隙間から逃げてしまい、効率的な暖房や冷房が実現できません。
これはまるで蓋が緩んだ魔法瓶のような状態と言えます。
さらに気密性能が高ければ計画的な換気が可能になり、室内の空気環境がより清潔で健康的なものになります。
隙間風による空気のよどみがなくなり、臭気対策にもなります。
断熱性能は設計段階で計算できますが、気密性能は施工精度に大きく依存します。
そのため実際に建てられた住宅が高気密であることを確認するには、全棟気密測定を行う必要があります。
気密測定では、専用の機器を使って住宅内外の気圧差を測定し、C値(相当隙間面積)という数値で気密性を評価します。
弊社では、第三者機関によって全棟気密測定を標準仕様としており、C値0.5以下を目標としています。
直近の実績では、C値0.1前後と非常に高い気密性能を実現しています。
万が一、測定結果が基準を満たさない場合でも、その場で隙間を特定し、気密処理を施すことで改善しています。
全棟気密測定を続けることで、施工精度の向上とノウハウの蓄積が可能になります。
どの部分に隙間が生じやすいのか、どのような施工方法が効果的なのかといった知見が得られるため、品質の高い住宅を安定的に提供できるようになります。
また、気密性能が高い住宅は、省エネルギー性にも優れています。
計画通りの換気が可能になるため、エネルギー消費を抑えつつ、快適で健康的な暮らしを実現できます。
これは、持続可能な住まいづくりを目指す弊社の理念とも一致しています。
高い気密性能がもたらすメリットは多岐にわたります。
冬場の冷たい隙間風や夏場の熱気の侵入が抑えられるため、一年を通じて快適な室内環境を維持できます。
また、計画換気システムの性能を最大限に引き出せるため、室内の空気が常に清潔で心地よい状態を保てます。
弊社では、全棟気密測定を通じてお客様に安心と快適を提供し、一棟一棟丁寧に住まいづくりを行っています。
気密性能は見えない部分ですが、住み始めてからその効果を実感できる重要な要素です。