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熱交換型第一種換気を採用する理由

  • 2024. 07. 19.

熱交換型第一種換気を採用する理由

換気の役割と必要性

住宅における換気設備は、建築基準法によって義務付けられており、「24時間換気」とも呼ばれています。
この制度はシックハウス対策として導入されたもので、住宅内の空気を清潔に保つため、2時間に1回、住宅の体積分の空気を入れ替える能力が必要とされています。
私たちが快適で健康的に暮らすためには、換気設備が欠かせません。
しかし、その換気方式にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。
一般的に知られる換気方式として、以下の3つがあります。

・第一種換気設備:機械で空気を給気し、機械で空気を排気する方式
・第二種換気設備:機械で空気を給気し、自然に空気を排気する方式
・第三種換気設備:自然に空気を給気し、機械で空気を排気する方式


一般的な第三種換気設備の課題

多くの住宅で採用されているのは「第三種換気設備」です。
この方式は自然給気が特徴で、比較的コストが抑えられるため広く普及しています。
しかし、第三種換気設備には以下のような課題があります。

外気がそのまま室内に入る
夏は30℃を超える熱い空気、冬は一桁台の冷たい空気がそのまま住宅内に入ってきます。そのため、室内の空調効率が低下し、冷暖房費用が増加することにつながります。

汚れた空気の侵入
花粉やPM2.5、排気ガスといった外部の汚染物質がそのまま家の中に入り込むため、室内の空気環境が悪化する可能性があります。

気密性能の低下
給気口と呼ばれる壁に開けた穴から外気を取り入れるため、住宅全体の気密性能が低下します。気密性が高い家を目指していても、この点がボトルネックになることがあります。

これらの問題は、住まいの快適性や健康への影響に直結するため、無視することができません。


第一種換気設備が持つメリット

第三種換気の課題を踏まえた上で、弊社では「熱交換型第一種換気設備」を標準仕様として採用しています。
この方式は第三種の課題を解消し、住宅の性能と居住者の快適性を向上させる大きなメリットがあります。

空調効率の向上
第一種換気設備では、外気が室内に入る前に、排気される空気の熱を利用して温度調整が行われます。夏には外気よりも冷たい空気が、冬には外気よりも暖かい空気が給気されるため、エアコンなどの空調効率が大幅に向上します。結果として、冷暖房費用の削減につながります。

清潔な空気の供給
第一種換気設備には専用フィルターが備えられており、花粉やPM2.5、排気ガスなどの汚染物質を除去することができます。そのため、住宅内にはきれいな空気が供給され、アレルギーや花粉症の症状を軽減する効果が期待できます。

気密性能の向上
第一種換気では、壁に開ける給気口が必要ないため、住宅全体の気密性能が高まります。これにより、計画通りの換気が可能になり、効率的に空気の入れ替えを行うことができます。

健康で快適な暮らしの実現
計画的な換気が実現することで、室内の空気環境が改善され、より健康で快適な暮らしを提供することができます。また、冬場の結露やカビの発生を防ぐ効果もあり、住宅の耐久性向上にも寄与します。


熱交換型第一種換気を採用する理由

熱交換型第一種換気設備は、一般的な第三種換気設備と比較して初期コストが高くなります。
しかし、そのコスト以上に得られるメリットが大きいため、弊社では標準仕様として採用しています。具体的には以下のような理由があります。

1.冷暖房費用の削減
空調効率が良くなることで、年間を通じた冷暖房費用が第三種換気設備と比較して抑えられます。

2.空気環境の改善
専用フィルターによる清潔な空気の供給は、居住者の健康を守り、快適な暮らしをサポートします。

3.気密性能の向上と安心感
壁に無駄な穴を開けないため、気密性能が高く保たれ、より計画的で安心できる住宅性能を実現します。

4,アレルギー症状の軽減
花粉やPM2.5の侵入を防ぐことで、アレルギーや花粉症の方にとって快適な住まいを提供できます。


まとめ

熱交換型第一種換気設備は、住宅の快適性、健康、安全性を高めるために非常に重要な設備です。
初期費用は高いかもしれませんが、その効果は住宅の性能を格段に向上させ、長期的なコストパフォーマンスに優れています。
弊社では、こうした性能を標準仕様として採用することで、より快適で持続可能な住まいを提供することを目指しています。
特に、アレルギーや花粉症でお悩みの方にとって、その違いを体感していただける設備だと自負しています。
もちろん、メリットとデメリットを説明させていただいた上で、第三種を選ぶこともできますので、その際はご相談ください。